今注目の分散型SNS「Bluesky」とは?概要から今後のついて紹介

Bluesky(ブルースカイ)は、かつてTwitter社のCEOを勤めたジャック・ドーシー氏が2020年12月「分散型SNS」のプロジェクトとして発表しました。

今後、数年間をかけて開発される予定のBlueskyは、さらに多くの権限と自由をユーザーに与え、プラットフォームをより安全で透明性の高い場所にすることを目的としています。

開発には非営利団体であるThe Bluesky Foundationが参画しており、オープンソースの技術が使用される予定です。

Blueskyはまだ開発途中であり、リリース日や具体的な機能は明らかにされていませんが、分散型SNSという新しいSNSのカタチをもたらす可能性があるため、プロジェクトの進捗状況が注目されています。

目次

Blueskyについて

分散型SNSとは

分散型SNSとは、特定のサーバーに依存していないSNSのことを指します。インターネット上に点在する複数のサーバーが協調し、ひとつのSNSを形成している、脱中央集権的なしくみです。

分散型SNSでは中央集権的なサーバーを持たないため、ユーザーが自由にサーバーを構築し、データの共有ができるようになります。

BlueskyはTwitterの代替えSNS!?

BlueskyとTwitterにはどんな違いがあるのでしょうか?それぞれ比較してみましょう。

1.分散型のBluesky・中央集権型のTwitter
Blueskyは分散型SNSであり、ユーザーがサーバーを自分で選択することができます。これに対しTwitterは、Twitter社が管理を行っている中央集権型SNSです。

2.投稿したデータの所有の違い
Blueskyは、ユーザーが自分で投稿したデータを所有します。Twitterは、ユーザーが投稿したデータはTwitter社が所有します。

3.アルゴリズムの選択の違い
Blueskyは、ユーザーが自分でアルゴリズムを選択できるため、自分に合った投稿を表示する方法を選択できます。一方Twitterは、Twitter社がアルゴリズムを管理しているので、ユーザーが選択することはできません。

この3つの比較からもわかるように、TwitterよりもBlueskyはユーザーの自由度が高くなっており、コントロール可能な分散型SNSであるということがわかりますね。

今後、分散型SNSであるBlueskyがTwitterの代替えSNSの有力な候補となる可能性は、十分に考えられるでしょう。

Twitterのこれから

2022年10月にイーロン・マスク氏がTwitterを買収したことは記憶に新しいですが、その後会社が再編されるなど、Twitterは常に変化が続いています。そのような激動においても、昔からのユーザーの関心を保ちつつ新しいユーザーを惹きつけており、今もなお大きな存在となっています。

Twitterのアクティブユーザーは3億5,000万人以上で、毎日2億人以上ものログインがあります。Twitterは主要なSNSの一角であり、ときには世論を動かす大きな影響力は健在です。

CEOに就任以来、様々な改革を進めているマスク氏ですが、広告を中心としたビジネスモデルに否定的と言われています。そのため、将来的にはTwitterは有料化するのでは?という噂もあります。

全世界でのTwitter人口を見ると日本は2位であり、人口比率ではアメリカの23%を超えて47%にも上ります。年代別では10代が大部分を占めるため、もし有料となれば学生が中心の10代にとって死活問題となってしまうでしょう。

Blueskyの特徴

アカウントの移動ができる!

Blueskyはアカウントの移動ができるという特徴を持ちます。Blueskyのインスタンス(実体)間で、ユーザーはアカウントの移動が可能です。

従来のSNSでは、アカウントを削除してしまうとそのアカウントの投稿履歴・フォロワーなど、全てが失われてしまいます。しかし、Blueskyではこの問題を解決することができるのです。

アカウントを移動すれば、自分がフォローしている人・フォロワー・投稿履歴などを引き継ぐことができ、新しいインスタンスに移動することが可能です。

ユーザーがアルゴリズムを選択可能

Blueskyでは、ユーザーがアルゴリズムを選択できるという特徴があります。投稿表示アルゴリズムを、自分に最適なものに選択できる機能のことを指します。

従来のSNSでは、投稿がアルゴリズムによって自動的に並び替えられています。そのため、ユーザーは自分のタイムラインに表示される投稿が、本当に興味深いものであるかどうかの判断が難しくなっていました。Blueskyでは、ユーザーが好みのアルゴリズムを選択することが可能になりました。

相互運用性

相互運用性とは、違うSNSサービス間で情報を共有できる機能のことです。従来では、ユーザーの投稿は同じSNS内でしか共有できませんでした。

Blueskyでは、ユーザーは使い慣れたSNSサービスを継続しながら、違うSNSサービスのコンテンツにもアクセスが可能となります。

パフォーマンス

パフォーマンスとは、高速でスケーラビリティが高いSNSサービスを行うための技術のことを意味します。Blueskyでは、優先的に大規模なロードを高速で行います。

Blueskyはオープンソースのプロジェクトとして進行中です。多くの開発者が参加することにより、さらに高度で技術的な特徴を追加していくことが期待されています。

Blueskyの将来性

Blueskyの将来性には、次のような期待が集まっています。

  1. プライバシー保護の向上
  2. オープンなコミュニケーションの促進
  3. イノベーションの促進
  4. Twitterのバイアスを解消する可能性

1.プライバシー保護の向上
Blueskyは分散型SNSとして、ユーザーのプライバシー保護に力を入れています。
Blueskyの特徴であるアカウントの移動可能性・アルゴリズムの選択肢・相互運用性など、ユーザーにとってさらに多くのプライバシー保護の選択肢を提供することや、ユーザーが自分に適した方法で情報の共有ができるようになることを期待されています。

2.オープンなコミュニケーションの促進
オープンなプロトコル(規格)を用いているBlueskyは、他の分散型SNSやWeb3.0のプロトコルとの相互運用性が高いことが予想されます。
このことから、より自由でオープンなコミュニケーションが可能になることが期待されています。

3.イノベーションの促進
Blueskyは、誰でも開発に参加できるようになっている、オープンソースのプロジェクトです。
そのため、より多くの人々がプロジェクトに尽力することで、新機能やアプリケーションの開発の促進が期待されています。

4.Twitterのバイアスを解消する可能性
Twitterは、運営会社が中心となって運営されています。そのため、運営会社の利益や方針などの影響を受けることがあります。Blueskyの分散型SNSなら、ユーザーが自由に情報を共有できることから、Twitterのバイアスを解消できる可能性があります。

このことから、Blueskyは分散型SNSの新しい標準となる可能性が高いと考えられています。

まとめ

この記事では、Blueskyの概要や、今後についてを紹介しました。

  • Blueskyについて
  • Twitterのこれから
  • Blueskyの特徴
  • Blueskyの将来性

開発中のBlueskyは従来のSNSと比べ、アカウント情報などはすべてユーザーが所有・管理することが可能な、全く新しいSNSです。

ユーザーの情報が資産になる現代においては、分散型SNSの需要が高まっているため、Blueskyには今後さらに注目が集まりそうですね。

目次